【新人心理士必見】初めての就職で不安な時にやるべきこと12選【転職組にも】

新人心理士に向けて
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もうすぐ4月。新たな門出という方も多いのではないでしょうか。

特に、大学院を修了したばかりの方は、心理士として初めて就職することになります。
「やっと現場に出られる!」とワクワクする半面、
「どんな職場なんだろう?」、「ちゃんとやっていけるだろうか…」と、
不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな新人心理士の皆さんに向けて、僭越ながら、
初めての就職にあたって、こんなことを心に留めておくといいよ!
というアドバイス
をお届けします。

現場での実務経験6年の私が、自分の新人時代の思い出はもちろん、
新人や後輩の指導に関わった経験をもとにまとめてみました。

どれか一つでも参考になったら、ぜひ試してみてくださいね。

職場の中でやるべきこと4選

最初に、新しい職場の中でやるべきことを挙げてみましょう。

職場の中で人脈をつくる

まず大事なのは、職場内で人脈をつくることです。

と言っても、
他職種に太いネットワークを! とか、
専門職としての信頼を! などと、
最初から意気込む必要はありません。いきなりそんなことは無理です。

どんな職場かにもよりますが、少人数の現場ならまだしも、
病院や学校など大きな組織では、職種の数も多く、たくさんの人と出会うことになるはずです。

なのでまずは、人として普通に人間関係を築く、ということが大切です。

自分の存在に気づいてもらう、名前を覚えてもらう、挨拶を交わす仲になる、
天気の話をする、最初はそれだけでも十分です。

自分がその場にいることを、まずは受け入れてもらいましょう。
専門性を発揮するのは、その後で大丈夫です。

職場ではとにかく挨拶をする

人脈づくりにつながることですが、まず挨拶をしましょう。
挨拶なんて当たり前だよと思われるかもしれませんが、
特に組織が大きく、たくさんの人が動いている職場では、声を掛けづらいこともしばしばあります。

みんなが喋っている最中に部屋に入ってしまって、小声で挨拶してみたけれど、
誰にも気づいてもらえなかった・・・なんてこともあるかもしれません。

もちろん、ミーティング中に大声で挨拶するのは迷惑になってしまいますが、
誰にも気づいてもらえなかったとしても、めげずに笑顔で挨拶を続けましょう。
そのうちに、誰かが気づいてくれるはずです。
まずは自分から、自分の存在を示していくことが大切です。

仕事で分からないことは質問する・相談する

質問力、大事です。

初めての職場では、分からないことがたくさんあると思います。

組織のこと、他職種のこと、事務的なこと、患者(クライアント)さんのこと、
行事やプログラムのこと、診断のこと、薬のこと、
現場のルールのこと、人間関係のこと、服装やマナーのこと、
などなどなどなど。

分からないことは、人に訊きましょう。
どうしたらいいか分からなかったら、相談しましょう。

もちろん、自分で考えること・調べることも大事です。
何でもかんでもその場で訊けばいいというわけではありませんが、
聞いてみると、思いもよらなかった答えが返ってくることもあります。

そこから話が広がって、思わぬこぼれ話を聞けることも多いもの。
そうすると自然と組織についての理解も深まっていきますよね。

疑問に思ったこと、判断に迷ったことは、書き留めておくなどして、
調べたり質問したりしてみましょう。
分かった気になったり、その場しのぎで流したりしてしまうと、後々自分が苦しくなります。

自分が新人であることを理解する

上に書いた質問や相談は、これまた当たり前のことのようですが、
意外とできなくなってしまう人が多いです。

私自身、新人の頃は、分からないことが多すぎて不安だらけなのに、
何をどこから訊いたらいいかが分からず、逆に何も質問できずに悶々とする、
というパラドックスに陥っていました。

要因の一つには、職場に心理の新人が少ない(基本自分だけ)ということがあると思います。
現場によっては、一人職場ということも少なくありません。

「新人といえど心理職として入ったのだから、
他職種に対してちゃんと患者さんのアセスメントを伝えなければいけない」

「こんなことをいちいち人に訊いていたら、
大学院で何を勉強してきたんだと思われてしまう」

などと、超自我がむやみに大きくなってしまうのです。

比較対象にできるのは目の前の先輩心理士やベテラン他職種ばかりなので、
自分がひどく無知でちっぽけに思えるものです。

でも考えてみてください。

いくら大学院で臨床を学んできたとはいえ、一歩現場に出れば、あなたは新人、
臨床家としては、頭の上に卵の殻をのせたヒヨッコに過ぎません。
生まれたてです。

不安でいっぱいで右往左往してしまっても、それが普通です。
自分に過剰な期待をせず、背伸びをせず、自分が新人であることを理解しましょう。

職場の外でやるべきこと4選

次は、職場の外で、心理職としてやるべきこと、やった方が良いことを挙げてみます。

仲間づくり

まず気を許せる心理職の仲間を作りましょう。

大学院の同期でもいいですし、実習先やバイト先で知り合った心理士でもいいでしょう。
職場の同僚でも構いません。(職場の愚痴は言いづらくなりますが…)

できれば、心理のこともプライベートなことも、
どっちも話せるような仲間がいるととても心強いです。
困ったときに相談したり、愚痴を聞いてもらったり。
仕事や研修などの情報交換もできますね。

指導者を見つける

初心のうちは、一人のスーパーバイザーについた方が良いと思います。

スーパーヴィジョンは費用がかさむので新人のうちは大変ですが、
それでもやはり得るものが大きいですし、新人のときほど、
変な癖をつけないように、よく見てもらった方が良いです。
また、仕事で大変な時には、スーパーバイザーが支えになってくれることがあります。

特に一人職場の方などは、職場の外にそういった支えがあることはとても大きいと思います。

ただ、中には新人の頃からインテンシブなSVを受けずに臨床をやっている、
という人たちもいて、みんなよく独力でやれるなあ、と感心します。
領域やオリエンテーションによっても重要性は変わってくるので、
周りの人はどうしているのか、訊いてみてもいいでしょう。

また、個人SVだけでなく、研究会などに参加するのもお勧めです。
少人数のものから数十人規模のものまで、様々な研究会があります。
この先生、という方がいれば少人数の濃い研究会に入るのも良いですし、
大規模のものは講師や参加者も多い分、自分に合った指導者や仲間を見つける機会にもなります。

研修を受ける

SVとも重なりますが、外部で研修を受けることも大切です。

違う学派や立場の先生の考え方に触れる機会にもなるでしょうし、
現場で悩んでいることについて、最新の知見を求めて参加するのも良いでしょう。
(たとえば、成人期の発達障害の鑑別について、など。)

最初のうちは、あまり視野を狭めずに、色んなところにアンテナを張っておくと良いと思います。
心理仲間と一緒に受講して、その後飲みに行く、というのも楽しいものです。

本を読む

言わずもがなですが、自分一人でできる研修、それが読書です。

大学院の時には、実習などの機会も限られているので、
古い文献などを読むことにあまり意味を感じられなかった人もいるかもしれません。

でも現場に出て少しすると、

  • これってどういうことなんだろう?
  • 今ケースで何が起こっているんだろう?
  • どうやって理解・対応すればいいんだろう?

と悩むことが増えてきます。

そんな時、本はとても役に立つ、心強い味方になります。
自分の体験と繋がるので、読書が楽しくなっていることに気づくはずです。

どんな本から読めばよいか分からなければ、指導者に訊いてみてもいいでしょうし、
一人で読み進めるのが難しい場合は、仲間と一緒に読書会をやってもいいでしょう。

プライベートでやるべきこと4選

最後は、仕事を離れてプライベートでやると良いことです。

仕事や勉強ばかりでは、疲れてしまいますからね。
心理職は、短期決戦の仕事ではないので、
長期にわたって自分の調子をメンテナンスしておく方法も、学んでいきましょう。

疲れていることを自覚する

新しい仕事を始めたばかりの時は、どんな人でもストレスが掛かかります。

初めての就職であればなおさらで、
仕事自体の忙しさや大変さ以前に、
新しい生活リズムや人間関係の疲れ、たくさんの情報にさらされる慌ただしさ、
日々の不安や緊張が積み重なって、
常に心身に負荷が掛かっている状態です。

そのことをまず自覚しましょう。

「毎日定時で帰っているし、大した仕事もしてないのに」とか、
「今日もデイケアで患者さんと話していただけなのに」とか、
そんな風にストレスや疲労を過小評価しないこと。

最初は誰だって、不安で当然だし、疲れて当然です。
そのことをまず自覚しましょう。

リラックスする時間をつくる

疲れやストレスに気づいたら、ゆっくり休みましょう。
いや、自覚できなくても、休む時間を意識的に作りましょう。

  • ゆっくりお風呂に浸かる
  • ストレッチをする
  • アロマを焚く
  • 好きな音楽を聴く
  • 美味しいものを食べる
  • 自然の多いところを散歩する
  • 映画やアニメを見る
  • ペットと遊ぶ
  • ベッドでゴロゴロする

何でも構いません。
自分の心が楽になること、心や体が安らぐこと、
そういうものを見つけて実践しましょう。

別の何かに没頭する

リラックスが消極的休養とすれば、こちらは積極的休養です。

気力や体力に余裕があればで構いませんが、
何らかの活動をすること、楽しむこと、夢中になること、
そういったことを探してみましょう。

これまでやっていた趣味でもいいですし、
新しく開拓してみても良いでしょう。
とりあえず筋トレをしてみるのもいいし、
美術館で絵画と向き合ってみるのも良いでしょう。

とにかく一旦頭の中を空っぽにして、別の活動に没頭してみる。
すると、感覚が研ぎ澄まされ、自分自身が生き生きし始めるはずです。

まず自分が元気でいること、それが人を援助するベースになります。

他業界の友人と話す

もし余裕があれば、高校・大学時代の友人や、趣味で知り合った友人など、
心理以外の業界・職種の人と話す時間を持ちましょう。

他の業界の話を聞いてみると、
「ああ、大変なのって心理職だけじゃないんだな」と思ったり、
「そうか、会社だったら新人研修があるけど、心理はそれがないから心細いんだな」と分かったり、
色んな気づきがあります。

どうしても新人の頃は、仕事のことで頭がいっぱいになってしまいます。
たまには別の世界の風を入れて、リフレッシュし、心のしなやかさを取り戻しましょう。

まとめ

以上、「初めての就職でやるべきこと12選」をご紹介しました。

さらに知りたいという方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

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