はじめに
毎日まじめに働いているし、特別な不満があるわけでもない。
でも、ふと立ち止まったとき、「このままでいいのか?」という問いが頭をよぎる——。
そんな感覚に覚えがある方は少なくありません。
この記事では、そうした「働き方やキャリアのモヤモヤ」に直面したときに、焦らず整理していくための視点をお伝えします。
「このままでいいのか」と思う瞬間は、なぜやってくるのか
多くの人がこの問いを抱くのは、状況が大きく変わったときだけではありません。
むしろ、仕事に慣れてきた頃、評価されているはずなのに気持ちがついてこないとき、あるいは40代前後の節目で「この先も同じ働き方でよいのか」と立ち止まることがあります。
この感覚は、「甘え」ではなく、働く自分を長期的に見たときに浮かんでくる自然な内省のサインです。
モヤモヤの原因はどこにあるのか? 自分軸から見直す
「今の働き方に違和感がある」と感じたとき、まずはその理由を棚卸ししてみましょう。
以下のような視点が参考になります。
1. 評価や成果はあるのに、満たされない
他者からの評価はあっても、自分の中で納得感がないと、ギャップが生まれます。
2. 何のために頑張っているのか、見えにくくなっている
キャリア初期は明確だった目標も、年数を経ると“こなす日々”に埋もれてしまうことがあります。
3. 働き方の価値観が変わってきている
ライフステージの変化、家庭との両立、心身の疲労。優先順位は変化して当然です。
「自分らしい働き方」を考える前に立ち止まってみる
「自分らしく働く」とは何かを考えるとき、抽象的になりがちです。
まずは「今、何が心に引っかかっているか」を、できるだけ具体的に書き出してみましょう。
おすすめなのは、自分に問いを立ててみることです。
以下はその一例です。
自分の羅針盤を探すための問いリスト
- 最近、仕事で心が動いたのはどんなときだったか?
- 今の働き方を、5年後も続けていたいと思えるか?
- 「本当は、こうだったらいいのに」と思うことは何か?
- 「やめたいけどやめられないこと」は何か?
- 最近、自分が「しんどい」と感じたのは、どんな場面だった?
- 最近、心から「うれしい」と思えたのはどんな瞬間だった?
- 「もしも、何も気にせず選べるなら」今の働き方は続けたい?
- 子どもの頃の自分が、今の自分を見たらどう感じると思うか?
- 今の自分にとって、大切にしたいものは何か?
- 「この人みたいになりたい」と思う人は誰?それはなぜ?
この問いに正解はありませんが、書き出すことで、自分の感じている“モヤモヤの正体”が輪郭を持ちはじめます。
結論を急がず、方向性だけ決めておく
「このままでいいのか」と感じるとき、多くの人は“今すぐ何かを決めなければ”という焦りに駆られます。
でも、本当に必要なのは、「次はこうしてみたいかもしれない」という仮の方向性を持つこと。
それだけでも、日々の行動に意味や納得が生まれます。
たとえば、
- 「3ヶ月後にもう一度見直すつもりで、今の働き方を続けてみる」
- 「転職はすぐにはしないが、情報収集だけ始めてみる」
- 「仕事とは別に、自分の価値観に合う小さな活動を始めてみる」
…こうした「中間の選択肢」を持つことで、自分へのプレッシャーも軽減されていきます。
おわりに
「このままでいいのか」と思ったとき、それは何かが壊れかけているサインではなく、より自分にフィットした働き方を模索し始めた証です。
変化を起こすかどうかは、今すぐ決めなくてもかまいません。
大切なのは、自分の状態に気づき、考える時間を持つこと。
それが、あなた自身の“働き方の軸”を見つける第一歩になるはずです。
次にできること
この記事に関連するテーマとして、以下の記事も準備中です:
- 「転職したほうがいいのかな」と思ったときに考えたいこと
- 自分らしい働き方をつくるための思考法3選(書籍紹介)
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